tsukushinboxのブログ

病院薬剤師の育児日記です♪

2021年は変化の年。

こんにちは。

つくし♪と申します。

 

2020年年末、40週で臨月のまま迎えた年越し。

 

フライングでおせち料理をつつきつつ、のんびりとテレビを見ながら平和に新年を迎えました。

 

陣痛って本当に来るのかな?
時々、キューっと張り?お腹が硬くなる感じがするけど、痛くないし。

と、のんびりしていた元旦。

 

しかし2日夜頃から、なんとなく張りが強くなってきているし、間隔も不規則だけど何回か続いているな、と思って寝ました。

明けて1月3日。この日、夫は仕事始め。
一人でのんびり寝ていたけれど、なんかおかしい…。
少量の出血をしたのでおしるしだなと思い、張りに痛みがちょっと加わってきて、15分間隔になり、やがて8分間隔になってきた!少し様子をみたけど変わらず張り痛さは規則的なので病院に電話したところ入院の準備して来るように指示を受けました。
そして、登録していた陣痛タクシーが来るまでの間。

 

夫に連絡して手紙を書き置きしました。
10分くらいの間に思いつく限り。
万が一、もしものことがあったら…と。

 

コロナ禍で入院したらお見舞いは来れないと言われていたし、退院まで会えないことはわかっていたけれど、もしかしたらそれも叶わないかもしれないと覚悟しました。
日本で出産に伴う死亡例は本当に少なく(出生10万に対し3-4人程度、2016年)、あり得ないとは思うけれど、ゼロではない。
何もしなかったら後悔するし、退院後に笑って捨てればいいやと思っていました。
愛犬のモフモフをぎゅーっとしてから、病院に向かいました。

 

<そのときの記録↓>

6:58違和感、破水?では無さそうだけど…

7:22おしるし

9時過ぎから13分間隔の陣痛

10時過ぎには8分間隔になることも。

10:45病院に電話

11:00タクシーで病院へ

11:15処置室で助産師診察

11:45医師診察で子宮口3cm開大確認

12:10入院、ビクシリン2gを4h毎開始、モニター開始

12:30おにぎり、フルーツ

14:00寝落ち

14:50おやつ(おにぎり)

15:45トイレ(出血)

16:00ビクシリン2g→寝落ち

17:30ビクシリン終了

18:20夕食、痛みと張りは少し遠のく… 

19:00シャワー

20:00ビクシリン2g

22:00消灯、モニター外す *この時点で本日の出産はなさそうとのこと。

23:30モニター開始(あまり記憶ない…)

0:00ビクシリン2g

2:00トイレ(出血)

 

いまとなっては↑の記憶は本当に曖昧です。自分でも時間の感覚がなくなりそうだったのでスマホのメモに残していました。



ビクシリン(成分名:アンピシリンNa)とはB群溶血性連鎖球菌(GBS:溶連菌)に対する抗生物質です。妊娠35-37週のすべての妊婦に対して検査を行い、陽性の場合は新生児に感染し、髄膜炎や敗血症を起こす可能性がある最近です。妊婦の保有率は10-30%程度、新生児で発症するのは1%程度と高くはないものの重篤化する可能性もあるため、抗生物質による予防が行われます。私も検査を行い陽性だったので、もともと抗生物質を投与する予定であることは知らされていました。

 

妊娠中の薬の使用については、薬の種類、作用や投与量によります。

妊娠4週未満であれば妊娠しないかどうか(妊娠が成立した場合には何の影響も残らない、All or Noneの法則と言われます)に影響しますし、妊娠4-7週の「絶対過敏期」は器官形成期であり、奇形をおこすかどうかに影響します。8-15週は「相対過敏期」と言われており、奇形になる感受性は低下するものの影響する場合がある時期となり、4週以降は基本的には薬を使用しない方が良い時期と言えます。妊娠16週以降は奇形のリスクは減るものの、発育への影響があり、やはり注意は必要です。ただし、基礎疾患があり、薬を必要とする場合はどの期間であっても使用することはありますし、妊娠に影響を与えずに使用できる薬もあります。かかりつけの医師、薬剤師にしっかり確認する必要はあります。


臨月でも注意は必要ですが、今回使用したペニシリン抗生物質のひとつであるアンピシリンNaはこの時期に安全に使用できる薬剤です。

 

もしどの時期であっても、妊娠中に薬を使用する・した場合は自己判断でどうにかするのではなく、医師、薬剤師にぜひ相談してくださいね。

 

 

そして、いよいよ出産へ…。