tsukushinboxのブログ

病院薬剤師の育児日記です♪

コロナとマスクと不妊治療

こんにちは。

つくし♪と申します。

 

武漢の在留邦人がチャーター便で帰国し、ダイヤモンドプリンセス号のクラスター発生・収束までは「ちょっと大変だな、でも水際対策がしっかりできれば…」とちょっと期待していたところが大きかった。

 

しかし、市中で発生し、札幌や東京の状況が思わしくなく、東京の隣県である私の勤務先でも近いうちに患者さんが来てしまうのかな、院内で広がったらいやだな、と不安がじわじわと押し寄せてきました。

 

そこへマスクの使用制限と毎日の検温、健康調査。

 

わたしが1日の大半を過ごしていた呼吸器病棟では、「どうなるんだろうか?」と日々話していました。お見舞い・家族への対応や患者来院時の対応などの大枠はICT(感染管理チーム)と病院の方針を待つしかなかったけれど、病棟内の対策、患者さんの不安への対応、医療者の動きなどは日々考えながら行っていくしかないとだれもが緊張していたと思います。

 

しかし、ほとんどの医療者は感染症。基本を押さえていくことが大切と教育されています。

感染は「感染源(SARS-CoV-2)、感染経路(飛沫感染)、宿主(人間)」の3要素のどこかを断つ必要があります。世界中に拡がった感染源のウィルスを殲滅することはもはやできなくなりました。宿主とは感染源を受け入れてしまう感受性がある生物を言いますが、今回対象となる宿主は人間です。人間を断つのは、まぁ不可能でしょうね。
そうしたら、断つことできる要素は「感染経路」のみです。

 

専門家の先生方がおっしゃるように「手洗い、マスク、蜜を避ける」のがもっとも確実なのですよね。アナログとか、手間がかかるとか、ご意見もあるようですが。感染症と分かった時点から1年以上経過してもやっぱり基本はこれに尽きます。

 

あとは、適切な濃度のアルコール消毒が有効だということも幸運だと思いました。アルコールが効かない病原体であればもっと厄介だったでしょう。お店に入るたびに手洗いを30秒以上行って…というのであれば大変です。指先・手のひらにシュッとして擦り込めばいいのですから。

 

ただし、今回はマスク不足が起こり、大変困りました。
病院で使用するマスクの大半はサージカルマスク、不織布マスクと言われるものです。いままで使用していた医療用マスクが入荷されないとのことでひとり1日1枚ということになりました。それにマスク使用制限下で入荷されるマスクはどうも質が良くなく、ゴム紐とマスク部分の接着が甘いものがありましたので、テープやホチキスで止めるといった強者も現れていました。呼吸器病棟では咳、痰、酸素吸入をする患者さんが対象となりますので、うーむ、大丈夫かな…。
医療資材は災害時でも重要…。

買い占めはなさらないよう、お願いしたいところです。

 

日々、必要な不安を抱えつつも淡々と粛々と感染対策をしながら、今起こっている事実を把握し、インフォデミックに陥らないように注意しながら。

 

3月半ばにきれいな胚盤胞を2つ確認できたことで、4月の移植に向けて、エストラーナテープとプレマリン、ルテウムを使用した準備をし始めました。
新型コロナウィルスのおかげか、不妊治療による気持ちの揺れは抑えられ、むしろ、落ち着いていました。