tsukushinboxのブログ

病院薬剤師の育児日記です♪

新しい感染症と不妊治療

こんにちは。

つくし♪と申します。

 

 

2020年1月に台湾旅行をした際に目にした
武漢で原因不明の肺炎が発生しています」

 

感染症指定病院で勤務しているときに新型インフルエンザやMERS(結局、日本には入ってきませんでしたが)の対応を経験していたのに、中国でまた新興感染症かな?広がらなきゃいいな、帰国後体調崩さないようにしなきゃな、と思ったくらいでした。
むしろ、旅行の楽しさで、帰国後には謎の肺炎のことなんて忘れていたのです。

 

1月の後半になり、「中国で発生した肺炎はコロナウィルスの新型である」「日本でも第1例目が報告された」と、にわかにニュースになりました。
それでもまだ他人事。インフルエンザ流行期だし、なんとなく人が集まるところはマスクしていったほうがいいかな、手洗いはやっぱり大事だよねと思っていましたけれど、普通に大声出してしまうようなライブや一日中、閉鎖空間に200人がぎゅーぎゅー詰めになるような勉強会に参加したりしていました。

 

2月、不妊治療は続けていたのですが採卵・受精はうまくいかず、3月に再度採卵の予定となりました。私としては今年ダメなら治療をやめようと思っていましたので、難しいとわかっていたしへこんでも仕方ないな、できるうちにできることをしよう!と前向きにとらえることができました。そして排卵誘発のため、クロミッド錠とゴナールF皮下注を始めていた最中に、東京でじわじわと感染が広がり、「不要不急の外出は控えて」と言われるようになりました。

 

なかば諦め半分といったところでしたが、しかし、40歳の私にとっては不妊治療は不要不急ではなく、遅らせる理由にはなりませんでした。予定どおり採卵し、2つの良好な胚盤胞を得ることができました。医師にも4月に移植を予定すると言われ、延期にならずに済んでよかったとホッとしたのでした。

 

3月後半に入り、順調に不妊治療が進められることが嬉しかった私ですが、勤務する職場では緊張する場面が増えてきました。マスクの使用制限がかかったのです。

 

医療機関ではPPE(個人防護具)のうちのひとつで、医療者の身を守るだけでなく、患者の身を守るため、適切に交換することが勧められるものです。常に、とは言わないですが、患者さんに接するときには多くの医療者がマスクを着用しています。


私がこのとき担当していたのは呼吸器病棟(内科、外科)でした。薬を配って説明をしたり、抗がん剤の投与量の確認や薬どうしの影響(相互作用)を確認したりして、日中の大半を病棟で過ごしています。当然、肺炎の患者さんもいますし、肺がんで免疫低下を来している患者さんもいらっしゃるので、平常マスクを着用しており、基本的には午前・午後でマスクを交換していたのですが、それを1日1枚に限定されてしまいました。
そして、毎日、検温と体調チェックをし、申告することになりました。

 

いつCOVID19の患者さんが来てもおかしくない状況になっていきました。